第24話 退職金をどう考えたか

60歳で早期退職を決めた時、私の中で大きな存在だったものがあります。

それが「退職金」でした。

長年働いてきた会社から受け取る退職金。

それは、33年間という時間の積み重ねに対する一つの形でもありました。

正直に言えば、退職を考える中で退職金の存在は大きな安心材料でした。

「これがあるから、次の人生へ進めるのではないか。」

そんな気持ちもありました。

しかし、同時に別の考えもありました。

「このお金を、簡単に使ってしまっていいのだろうか。」

ということです。

退職金は、今まで頑張ってきた自分へのご褒美のように感じる部分もあります。

しかし、60歳から先の人生を考えた時、それは単なる臨時収入ではありません。

これからの生活を支える大切なお金でもあります。

会社員として働いていた頃は、毎月給料が入り、賞与もありました。

しかし、退職すれば、その安定した収入は大きく変わります。

だからこそ、退職金を受け取った時に何を優先するのかを考える必要がありました。

住宅ローンをどうするのか。

毎月の生活費はどうするのか。

年金を受け取るまでの期間をどう乗り越えるのか。

そして、将来のためにどれだけ残しておくべきなのか。

目先の安心だけを考えるのではなく、10年後、20年後の自分や家族のことも考えなければいけませんでした。

私は、退職金について考える時、

「いくらあるか」

だけではなく、

「どう使うか」

が大切なのだと思いました。

お金は、持っているだけでは人生を豊かにしてくれるわけではありません。

必要な時に使うことで、意味を持つものでもあります。

しかし、将来への不安を減らすために残しておくことも大切です。

そのバランスをどう考えるか。

そこが一番悩んだところでした。

60歳という年齢は、これまで積み重ねてきたものを活かしながら、これから先の人生を考える時期です。

退職金は、今までの働きに対する答えであると同時に、これからの人生を支える土台でもあります。

だからこそ、私は「自由に使えるお金」ではなく、

「これからの人生を選択するためのお金」

として考えることにしました。

退職を決めるということは、仕事だけを変えることではありません。

生活の仕組み。

お金との向き合い方。

そして、人生そのものを見直すことでもあります。

退職金について考えた時間は、単にお金の計算をした時間ではありませんでした。

これから自分は、どのように生きていきたいのか。

その答えを考える時間でもありました。

次回は、実際に私が受け取った退職金や企業型確定拠出年金について、どのように考え、どのような判断をしたのかをお話しします。

【次回予告】

第25話 退職金と企業型DC、私が出した答え

長年働いてきた結果として受け取ることになった退職金。

そして、長い期間運用してきた企業型確定拠出年金。

合わせると大きな金額になります。

だからこそ、簡単に決めることはできませんでした。

住宅ローンに使うのか。

老後資金として残すのか。

それとも、これからの人生のために活かすのか。

私が数字と向き合い、最後に出した判断についてお話しします。

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