第32話では、年金をいつから受け取るのが自分に合っているのかについて、私なりの考え方をお話ししました。
では、実際に繰上げ受給と繰下げ受給には、どのような違いがあるのでしょうか。
まず、繰上げ受給は、本来より早く年金を受け取り始める制度です。
早く受け取れる安心感がある一方で、受給額は減額され、その減額率は原則として生涯続きます。
一方、繰下げ受給は、本来より受け取り開始を遅らせる制度です。
受給開始を遅らせることで、受け取れる年金額は増えます。
しかし、その間は年金を受け取らずに生活していく必要があります。
つまり、どちらにもメリットとデメリットがあります。
私は制度を調べながら、改めて感じたことがありました。
それは、「どちらが得か」ではなく、「自分の生活に合っているか」が一番大切だということです。
例えば、退職後すぐに生活費が必要な方もいらっしゃるでしょう。
反対に、仕事を続けながら、将来の受給額を増やしたいと考える方もいらっしゃると思います。
健康状態。
家族構成。
働き方。
毎月必要となる生活費。
人によって状況はまったく違います。
だからこそ、周りの人の選択をそのまま真似するのではなく、自分自身の生活設計に合わせて考えることが大切だと感じました。
私自身も、すぐに結論を出したわけではありません。
年金制度を調べ、家計を見直し、再就職後の収入や将来の支出も含めて何度も考えました。
その中で、私にとって年金は、「今すぐ受け取るかどうか」を考えるものではなく、人生全体の資金計画の中で判断するものだという考えに変わっていきました。
制度には、それぞれ意味があります。
だからこそ、「こちらが有利」という情報だけで判断するのではなく、その制度が自分の生活に合っているのかを考えることが何より大切だと思います。
年金は、一度選択すると長く付き合っていく制度です。
だからこそ、焦って決める必要はありません。
制度を理解し、自分自身が納得した上で判断することが、将来への安心につながるのではないでしょうか。
【次回予告】
第34話 私が65歳からの受給を考えた理由
制度について調べる中で、私は自分なりの方向性を決めました。
それは、目先の損得だけではなく、家計全体と将来の生活設計を考えた結果でした。
第34話では、私がなぜその受け取り時期を考えたのか、その理由を実体験を交えながらお話しします。


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