60歳で会社を退職し、新しい人生を歩み始めて、改めて感じたことがあります。
それは、会社員という立場は、自分が思っていた以上に大きな安心に支えられていたということです。
会社に勤めていた頃は、それが当たり前でした。
毎月決まった日に給与が振り込まれる。
夏と冬には賞与がある。
健康保険や厚生年金の手続きは会社が行ってくれる。
年末になれば年末調整も会社が済ませてくれる。
住民税や社会保険料も給与から差し引かれ、自分で意識することはほとんどありませんでした。
私は、それが普通だと思っていました。
しかし、退職した瞬間、その「普通」は一気に変わりました。
健康保険はどうするのか。
住民税はいくら支払うのか。
退職金の手続きは。
企業型DCはいつ受け取るのか。
年末調整はどうなるのか。
今まで会社が行ってくれていたことを、自分自身で調べ、理解し、手続きを進めなければならなくなりました。
最初は正直、戸惑いました。
「こんなに考えることがあったのか。」
そう思ったのを覚えています。
SNSやインターネットには、さまざまな情報があふれています。
しかし、自分に当てはまる制度なのかどうかは、自分で確認しなければ分かりません。
私も一つひとつ調べながら進めました。
分からないことは、その都度確認し、自分なりに整理していきました。
今振り返ると、会社という存在は、仕事をする場所というだけではありませんでした。
私たちが安心して働けるよう、多くの手続きや制度を支えてくれていたのです。
退職して初めて、そのありがたさに気づきました。
だからこそ、33年間勤めた会社には感謝しています。
もちろん、退職したことを後悔しているわけではありません。
私は新しい人生を選びました。
その選択は今でも間違っていなかったと思っています。
ただ、会社員として過ごした日々は、多くの人に支えられていた時間だったのだと、改めて実感しています。
もし、これから退職を考えている方がいるなら、一つだけお伝えしたいことがあります。
退職を決める前に、給与や退職金だけでなく、税金や社会保険の仕組みについても少し調べておくことをおすすめします。
準備をしておくだけで、退職後の不安は大きく減ります。
私自身、その大切さを身をもって学びました。
次回予告
第26話 退職後に待っていた住民税という現実
退職すると給料は減ります。
しかし、それでも前年の収入を基に住民税は課税されます。
「こんなに払うの?」
私が実際に感じた住民税の仕組みと、退職前に知っておきたかったことについてお話しします。


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