第31話 年金について、まず知ることから始めた

60歳で早期退職を考え始めた頃、私には一つ気になっていたことがありました。

それは、「年金」です。

会社員として33年間働いてきた私は、毎月給与から年金保険料が天引きされることが当たり前でした。

将来年金を受け取れることは知っていましたが、その仕組みについて詳しく考えたことはありませんでした。

しかし、退職後の生活を考え始めると、年金は生活を支える大切な収入になります。

だからこそ、退職する前から制度について調べ始めることにしました。

調べてみると、年金には老齢基礎年金と老齢厚生年金があること。

受給開始年齢にはいくつかの選択肢があること。

さらに、働き方によっては、受け取れる年金額に影響する場合があることも分かりました。

今まで何となくしか知らなかった制度には、さまざまな仕組みがあることを知りました。

最初は専門用語も多く、正直なところ難しく感じました。

それでも、一つひとつ調べていくうちに、「分からないこと」が少しずつ「理解できること」に変わっていきました。

私は退職前に、おおよその生活設計を立てていました。

退職金や企業型DCをどのように活用するのか。

住宅ローンをどうするのか。

子どもたちの教育費をどう確保するのか。

そして、年金をどのように考えるのか。

これらを一つずつ整理することで、退職後の生活を具体的にイメージできるようになりました。

もちろん、年金だけで将来を考えたわけではありません。

再就職後の収入。

家族の生活。

これから必要になる支出。

さまざまなことを総合的に考えながら、将来の見通しを立てていきました。

その中で改めて感じたのは、年金は「受け取る時期」だけを考えるものではないということです。

まずは制度を知ること。

自分がどのような年金を受け取れるのかを理解すること。

それが、将来への安心につながる第一歩でした。

退職を考えている方の中には、「年金はまだ先の話だから」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、私自身は退職前から調べ始めたことで、落ち着いて将来設計を考えることができました。

早めに制度を知ることは、決して無駄にはなりません。

今振り返ると、退職という大きな決断を支えてくれたのは、早いうちから制度を知ろうとした、その準備だったのだと思います。


【次回予告】

第32話 年金の受け取り時期をどう考えたか

年金制度を調べていく中で、私が特に時間をかけて考えたことがあります。

それは、「いつから受け取るのが自分に合っているのか」ということでした。

繰上げ受給、65歳から受け取る通常の受給、繰下げ受給。

それぞれに特徴があり、正解は一つではありません。

第32話では、私が年金の受け取り時期をどのように考え、判断したのかをお話しします。

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