介護の仕事を始めてしばらく経った頃。
入浴介助や食事の準備、利用者さんとの関わりにも少しずつ慣れてきました。
そんな中で、私が楽しみにしていた時間があります。
それが、デイサービスで行われるレクリエーションの時間です。
レクリエーションは毎日行われます。
そのため、同じ内容ばかりでは利用者さんも飽きてしまいます。
身体を動かすゲーム、頭を使うゲーム、季節を感じられるものなど、楽しみながら参加していただけるように、スタッフは日々いろいろな工夫をしています。
私はまだ介護を始めたばかりなので、一つひとつのレクリエーションが新鮮で、毎回学ぶことばかりです。
しかし、長年介護の現場で働いている先輩スタッフは、利用者さんの反応を見ながら、
「どうしたらもっと楽しんでもらえるだろう。」
「どうしたら自然と笑顔になってもらえるだろう。」
そんなことを考えながら、毎日のレクリエーションを準備しています。
その姿を見て、楽しい時間を作ることも介護の大切な技術なのだと感じました。
最初の頃、私はレクリエーションについて少し簡単に考えていました。
「利用者さんに楽しんでもらう時間」
もちろん、それも大切な目的です。
でも実際に参加してみると、それだけではないことに気づきました。
ある日の午後。
利用者さんみんなで、ゲームを行いました。
普段は静かに過ごされている方も、自分の順番になると真剣な表情になります。
周りの利用者さんからは、
「頑張って!」
「惜しい!」
「もう一回やってみよう!」
そんな声が自然と聞こえてきました。
成功すると大きな拍手が起こり、デイルーム全体が笑顔に包まれました。
その光景を見た時、私は思いました。
「レクリエーションには、人を元気にする力があるんだ。」
身体を動かすこと。
頭を使って考えること。
人と会話をして笑うこと。
その一つひとつが、利用者さんにとって大切な時間なのだと感じました。
そして、もう一つ気づいたことがあります。
それは、私自身も利用者さんから元気をいただいているということです。
楽しそうに笑う姿。
一生懸命取り組む姿。
「今日は楽しかったよ。」
そう声をかけていただいた時、この仕事を選んで良かったと心から思いました。
介護の仕事は、身体を支えるだけではありません。
心を元気にすることも、大切な介護なのだと学びました。
60歳から始めた新しい挑戦。
まだまだ覚えることはたくさんあります。
でも、利用者さんの笑顔を見るたびに、
「明日も頑張ろう。」
そう思える自分がいます。
これからも、一人でも多くの笑顔を作れるように、利用者さんと一緒に楽しい時間を過ごしていきたいと思います。
介護の仕事は、利用者さんを支える仕事だと思っていました。
でも、毎日の関わりの中で気づいたことがあります。
支えているつもりだった私自身が、実は利用者さんからたくさんの元気や優しさをいただいていたのです。
何気ない一言が、心に残ることがあります。
次回は、利用者さんとの会話の中で感じた、介護という仕事の温かさについてお話しします。


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