年金制度について調べ始めると、私が特に時間をかけて考えたことがありました。
それは、
「年金はいつから受け取るのが、自分に合っているのだろう。」
ということでした。
調べてみると、年金には受給開始時期を選べる制度があります。
早く受け取り始める「繰上げ受給」。
65歳から受け取る通常の受給。
そして、受給開始を遅らせる「繰下げ受給」。
それぞれに特徴があり、一概に「これが正解」と言えるものではありません。
最初の頃は、
「早く受け取った方が安心なのではないか。」
そんなことも考えました。
一方で、受給を遅らせることで、将来受け取れる年金額が増えるという制度も知りました。
では、どちらを選べば良いのでしょうか。
制度について調べていく中で、私が一つ感じたことがあります。
税金や保険料など、支払う義務があるものは、関係機関から納付書や通知が届きます。
一方で、受け取る側の制度は、自分で調べて手続きをしなければ利用できないものが少なくありません。
だからこそ、「知らなかった」で損をしないように、私は年金制度についてできるだけ幅広く調べることにしました。
すると、受給開始時期だけではなく、年金には自分から調べなければ気づきにくい制度がいくつもあることも分かりました。
制度を知ることで、自分に合った選択肢を考えられるようになったのです。
制度を知れば知るほど、単純に損か得かだけでは判断できないことにも気付きました。
だからこそ、私は「損か得か」という考え方だけでは決められないと思いました。
退職後も働く予定があること。
退職金や企業型DCを活用して生活設計を考えていたこと。
住宅ローンを完済する計画を立てていたこと。
そして、家族の生活を支えていく必要があること。
年金だけを切り離して考えることはできませんでした。
だからこそ、私は家計全体を見ながら考えることにしました。
毎月必要となる生活費。
再就職後の収入。
教育費。
そして将来の年金。
一つひとつを整理していくと、「今すぐ年金を受け取ること」よりも、「将来を見据えて判断すること」のほうが、自分には合っているように感じました。
もちろん、この考え方がすべての人に当てはまるとは思っていません。
健康状態。
家族構成。
仕事の有無。
貯蓄。
人それぞれ状況は違います。
だからこそ、周りの人と同じ選択をするのではなく、自分自身の生活に合った受け取り方を考えることが大切なのだと思います。
私自身も、すぐに答えを出せたわけではありません。
年金事務所の資料を読んだり、制度について調べたりしながら、少しずつ考えを整理していきました。
時間をかけて考えたからこそ、自分なりに納得できる方向性を見つけることができたのだと思います。
退職は人生の大きな節目です。
だからこそ、年金も「何となく決める」のではなく、制度をよく理解し、自分自身の生活設計の一部として考えることが大切だと感じています。
【次回予告】
第33話 繰上げ受給と繰下げ受給、それぞれの特徴
年金制度を調べていく中で、繰上げ受給と繰下げ受給には、それぞれ異なる特徴があることを知りました。
「早く受け取る安心」と「将来の受給額」。
どちらを重視するかによって、選択は変わってきます。
第33話では、繰上げ受給と繰下げ受給の特徴を整理しながら、私がどのように考えたのかをお話しします。


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